今年のNISAは今年いっぱいだが、投資信託の買付は無理しない

NISAの弱点・注意点

まもなく今年もおわり。2015年の年内受け渡し日最終日は12月30日。この日までに受渡しが完了すれば今年のNISA枠での買付になります。

株であれば受渡しは4営業日なので25日までに買い付けると今年中になります。25日に買い付けるとその日金曜日が1営業日、28日(月)が2営業日、29日(火)が3営業日、そして30日(水)が4営業日です。

投資信託の場合は、個々の銘柄によって受け渡し日(と言ってよいか不明)が異なり、注文の締切時刻もバラバラでその時刻を過ぎると注文そのものが翌日発注した場合と同じ扱いになります。

さらには、投資信託によっては買付不可能な日が個別に存在します。

NISAの駆け込み買い付けをどうしてもしたいという人でなければ、今年のNISA枠はあきらめたほうが無難です。その理由はおそらく1つ。

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来年のNISA枠を少しでも使ってしまうと、他の金融機関にNISA口座を移せなくなる

もし、来年のNISA枠での買い付けになると、来年のNISA口座はその証券会社のままだからです。

お正月に投資計画を考えたりして、NISA口座を他の金融機関に移そうと思ったとしても、今年ギリギリに買った投資信託の受渡し日が1月になってしまっていると、NISA口座は移すことができません。

人はいつ気が変わるかわかりませんし、「NISA口座を他へ移すことなど絶対にない」という方以外は、無理して今年中につかわなくてもよいと思います。

来年NISA口座を移動すると、今年までのNISA口座で持っている投資信託はどうなる?

もしNISA口座を他の金融機関に動かしたとすると、今年までのNISA枠で買い付けまだ所持したままの株や投資信託のことが気になりますね。

それらは、元の金融機関のNISA口座にそのまま残ります。最大5年なので今年2015年に買い付けたものは2019年まで、昨年2014年に買い付けたものは2018年まで元の金融機関にそのまま預けておくことができます。

どうしても新しい金融機関に移したい場合は、いったん売却するしかありません。

もし元の金融機関で5年をすぎてそのままにした場合は、自動的に課税口座に移ります。課税口座に移るときの基準価額が税金を計算するときの基準になります。

極端な例かもしれないですが、課税口座に移すときに下がって、そのあと上がってくるとNISAで買ってしまったがゆえに損になる場合がでてきます。

NISAで100万円分投資信託を買い付けたとして5年経って特定口座に移ったとします。そのときの基準価額が下がって60万円になったとします。そこから値上がりして90万円になったとすると30万円は利益と見なされるので損しているのに税金がとられることになります。特定口座であれば10万円の損です。

NISA口座を他の金融機関に移さずにそのままにしていれば、5年経ったあとに6年目のNISA枠を利用して引き続きNISA口座で運用することもできます。ただし120万円のNISA枠を超えるとその分は売却するか課税口座に移すことになります。

NISA口座選びは慎重に

「今年のNISAは別にもうどうだっていいじゃない」と思って書き始めたエントリーですが、NISA口座は開設するのも面倒ですが、そのあと他の証券会社に移すのもかなり手間がかかります。

もしこれから銀行や証券会社に口座を開いてNISAもとお考えのかたがいらっしゃれば、NISA口座の書類はかかないで(インターネットでの申込なら、NISA申込のチェックボックスにチェックをいれないで)様子を見ましょう。

しばらく特定口座で取引をしてみて、その金融機関でよいと思ってから、NISAを申し込んでもけっして遅くありません。

目論見書も見直しましょう

NISA口座選びと同様、投資信託の銘柄選びもせっかくですからじっくり慎重にしたいものです。株などとちがって投資信託は損切するのがむずかしく、売り買いの際の手数料も格段に高いですから。

注文の締切時刻や、売却したらいつ現金化できるのか、投資信託が実際にどんな株や債券などでどんな割合で運用されているのか、手数料はどれくらいかかるのかなどを、目論見書をじっくりみて比較してみましょう。

インターネット上でPDFファイルを開いてみることもできますし、証券会社によっては電話などで頼むと冊子の目論見書を送ってくれますので問い合わせてみることをおすすめします。

では、ここまでお読みいただきありがとうございました。少しでもお役にたてばうれしいです。

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