野村アセットマネジメントの「オーストラリア債券ファンド(愛称:毎月コアラ)」の分配金を含むリターンを検証してみました。
シミュレーションしたのは、以下の4パターンです。
1.2010年12月6日に基準価額 8,392 円で購入し、5年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
2.2014年12月5日に基準価額 8,716 円で購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
3.2010年12月6日から5年間毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合
4.2010年12月6日から5年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合
いずれも、いったん買い付けた投資信託はそのまま売却せずに持ちつづけている場合で、買付手数料は2.16%で計算しています。
2010年12月に購入すると、5年間の平均リターンは年平均5.8%
2010年12月6日に基準価額 8,392 円で購入し、5年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、まず基準価額の差が 7,537 - 8,392 = -855 円。
ここから買付手数料 181 円を除くと -1,036 円。
これに全分配金 3,540 円を加算すると 2,504 円となるので、運用利回りは 2504 ÷ ( 8,392 + 181 ) ÷5年×100% = 5.8 %/年
2014年12月に購入するとマイナス10%。分配金はすべて特別分配金
2014年12月5日に基準価額 8,716 円で購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 7,537 - 8,716 = -1,179 円。
買付手数料 188 円を除くと -1,367 円。
これに全分配金 480 円を加算すると -887 円となるので、
運用利回りは -887 ÷ ( 8,716 + 188 ) ÷1年×100% = -10.0 %/年
1年でちょうど二けたのマイナス。普通分配金はゼロ、すべて特別分配金になってしまいました。
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2010年12月決算日から毎月定額を積み立てると、年平均3.8%
2010年12月6日から5年間毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てると、総購入額
600,000円に対して、2015年12月決算日時点での投資信託の評価額が553,902円。
受取り分配金合計が103,689円、年換算運用利回りは3.8%。
5年前から1万円ずつ積み立てたときの、最近累積口数や分配金の推移は下表のようになります。
初回購入分が特別分配のときだけ積み立てると、年平均7.0%
2010年12月6日から5年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合を考えると、買付回数は初回を含めて13回。
2011年夏から翌年の夏にかけて、基準価額が8千円台から7千円台に、1万口あたりの分配金が100円から段階的に下がっていくときに多く買い付けることになります。
そのあと7千円前半で2015年にも2回買い付けることになり、総購入額は130,000円。
それに対して、2015年12月決算日時点での評価額が127,584円、受取り分配金の合計が33,365 円。
投資信託の平均保有期間が3.41年なので、年換算運用利回り7.0%となりました。
償還日が2023年に設定されていますので、個人的にはたとえ余裕資金があっても買いませんが、野村アセットの毎月分配型投信では買付手数料率2.16%は低い部類になります。
ただし、野村證券での取り扱いはありません。SBIやマネックスなどで購入が可能です。
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