野村グローバル高配当株プレミアム 通貨セレクトコースの分配金の実際は?

国際株式

野村アセットマネジメントの「野村グローバル高配当株プレミアム (通貨選択型) 通貨セレクトコース(毎月分配型)」について、分配金を含むリターンを検証してみました。

試算したのは、以下の4つのパターンです。

1.2012年9月の決算日に購入し、3年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
2.2014年9月の決算日に購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
3.2012年9月18日から、3年間毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合
4.2012年9月18日から3年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合

いずれも、いったん買い付けた投資信託はそのまま売却せずに持ちつづけている場合で、買付手数料は4.32%で計算しています。なお、売却時の信託財産留保額0.3%は考慮していません。

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2012年9月決算日に購入すると平均年12.9%

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2012年9月の決算日に購入し、3年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 8,552 - 10,469 = -1,917 円。 買付手数料 452 を引くと -2,369 円。

これに全分配金 6,600 を加算すると 4,231 円となるので、運用利回りは 4,231 ÷ ( 10,469 + 452 ) ÷3年×100% = 12.9 %/年。

2014年9月の決算日に購入すると二けたのマイナス

2014年9月の決算日に購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 8,552 - 12,278 = -3,726 円。 買付手数料 530 を引くと -4,256 円。

これに全分配金 2,640 を加算しても -1,616 円と、基準価額の下落分はまったく補えず、運用利回りは -1,616 ÷ ( 12,278 + 530 ) ÷1年×100% = -12.6 %/年。

2012年9月決算日から毎月定額を積み立てると、平均-0.88%

2012年9月18日から、3年間毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合、総購入額360,000円に対し、2015年9月決算日時点でのファンドの評価額は246,985円、受取り分配金が合計108,257円で年換算運用利回り-0.88%。

3年間の積み立てで直近は5,776円と6千円近い分配金を受け取ることになりますが、相場全体が急落していることもあり、計算上はすべて元本からの払い戻しになり、さらに足が出ているという状態です。

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ドルコスト法でも、基準価額が高いときの買付がおおく、分散して購入しても報われない形になっています。

初回分が特別分配になるときだけ積み立てると平均年10.7%

2012年9月18日から3年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合、初回以外の買付けは2012年11月と今年の8月(と9月)だけの3回(9月分をカウントすると4回)。

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総購入額30,000円に対し、2015年9月決算日現在の投資信託の評価額が24,114円、受取り
分配金合計が12,241円、平均保有期間1.97年で、年換算運用利回り10.7%。

基準価額1万円付近で2回買い付けた分の分配金が大きく寄与して、この数字になりました。

4.32%とは手数料高すぎでは?

買付手数料が4.32%と高コストで、2021年に償還がやってくることを考えると、投資信託の中身うんぬんの前に新規では見送りですね。

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