主として世界銀行が発行する新興国通貨建て債券を投資対象とする投資信託証券に投資を行なうという、日興アセットマネジメントの「世界銀行債券ファンド（毎月分配型）」(愛称：ワールドサポーター、日経新聞掲載名：世銀債Ｆ)の分配金を含むリターンを検証してみました。
試算したのは、以下の4つのパターンです。
1.2010年9月の決算日に購入し、5年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
2.2014年9月の決算日に購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
3.2010年9月13日から、5年間毎月決算日（分配落ち日）にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合
4.2010年9月13日から5年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合
いずれも、いったん買い付けた投資信託はそのまま売却せずに持ちつづけている場合で、買付手数料は3.24%で計算しています。なお、売却時の信託財産留保額はかかりません。
2010年9月決算日に購入すると平均年0.6%
2010年9月の決算日に購入し、5年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 3490 － 6021 = -2531 円。 買付手数料 195 円を引くと -2726 円。
これに全分配金 2900 円を加算すると 174 円となるので、運用利回りは 173.9196 ÷ ( 6021 + 195 ) ÷5年×100% = 0.6 ％/年。
2014年9月の決算日に購入すると-15.1%
2014年9月の決算日に購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 3490 － 4532 = -1042 円。 さらに買付手数料 147 円を除くと -1189 円。
これに全分配金 480 円を加算すると -709 円なので、運用利回りは -709 ÷ ( 4532 + 147 ) ÷1年×100% = -15.1 ％/年。
2010年9月の決算日から毎月定額を積み立てると、平均年-0.9%
2010年9月13日から、5年間毎月決算日（分配落ち日）にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合、総購入額600,000円に対し、2015年9月決算日時点での投資信託の評価額が432,459円、受取り分配金合計が154,696円。
5年間毎月1万円ずつ積み立てると、5千円近い分配金を受け取ることにはなりますが、シミュレーションでは元本を切り崩しているだけという数字になり、年換算運用利回り-0.9%。
初回投資分が特別分配のときだけ買い増すと、平均年0.8%
2010年9月13日から5年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合。
ほぼ一貫して下げ続けていて、決算日のうち5分の3の確率で買い増すことに。
総購入額360,000円に対し、2015年9月決算日時点での投信の評価額が267,127円、受取り分配金合計が100,845円、平均保有期間2.67年で、年換算運用利回り0.8%。
新興国の通貨安が落ち着けば、あの時仕込んでおけばよかったのにとなるかもしれないですが、ちょっと分配金が多すぎな印象。
自分に余力があれば、すこしずつなら拾ってもいいかな？
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