JPモルガン・アセット・マネジメントの「JPM 新興国毎月決算ファンド 『愛称 : あいのり』 」のリターンを検証してみました。
モーニングスターの「JPM 新興国毎月決算ファンド 『愛称 : あいのり』」のページにあるデータを用いて、以下の4つのパターンでシミュレーションしました。
1.2010年9月の決算日に購入し、5年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
2.2014年9月の決算日に購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
3.2010年9月11日から、5年間毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合
4.2010年9月11日から3年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合
(いずれも、いったん買い付けた投資信託はそのまま売却せずに持ちつづけている場合です)
2010年9月決算日に購入すると平均年3.1%
2010年9月の決算日に購入し、5年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 7541 - 9677 = -2136 円。
これに全分配金 3640 円を加算すると 1504 円となるので、運用利回りは 1504 ÷ 9677 ÷5年×100% = 3.1 %/年。
2014年9月決算日に購入すると年-14.6%
2014年9月の決算日に購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターンを計算すると、基準価額の差は 7541 - 9671 = -130 円。
これに全分配金 720 円を加算すると -1410 円。
運用利回りは -1410 ÷ 9671 ÷1年×100% = -14.6 %/年。
2010年9月から毎月定額を積み立てると平均年-0.4%
2010年9月11日から、5年間毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合。
買付手数料率を3.78%として、総購入額600,000円に対して、2015年9月決算日11日時点での投資信託の評価額が476,355円、受取り分配金合計が116,983円で、年換算運用利回り-0.4%。
最近の累積口数や受取り分配金の推移などは、下のようになります。
初回買付分が特別分配のときだけ積み立てると平均年4.2%
2010年9月11日から3年間、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合、総購入額180,000円に対し、2015年9月決算日時点での評価額が
155,046円、受取り分配金が合計で51,072円、平均保有期間3.42年で、年換算運用利回り4.2%。
2011年8月から2012年の11月まで、基準価額でいえば2011年7月の9,700円から7,000円台をつけにいき、その後8,000円台に戻るまで買い続けることになり、その後は2015年の8月まで買い付けることはないことになります。
全体として急落している中で買い付けるとしても、このあとさらに下がることも当然あります。
底で買うことは不可能ですから、ブルベアなどの短期勝負のものでない投資信託の場合、ジャンルのまったく違う銘柄に分散するか、同一銘柄であれば時間をずらして何回かにわけて購入するのがおすすめです。
JPM 新興国毎月決算ファンド 『愛称 : あいのり』 の場合、償還期限もない手堅い運用がされているファンドという印象ですが、手数料がちょっと高いので、あいのりしたいという気にはなっても実際の行動には移りにくいファンドに見えます。
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