ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)の過去データを使って、10年間10,000円ずつ毎月の決算日に積み立てたら、10年後どうなったかを検証してみたいと思います。
検証方法は二通りで、1つは分配金をそのまま受け取る方法です。
そしてもう一つは、受け取った分配金を10,000円貯まったら再投資していくと言う方法です。
結論としては、分配金の大きな投資信託では再投資しない方が良いパフォーマンスを期待できそうです。
では、実際のシミュレーション結果を見ていきましょう。
基準価額は右肩下がり
1つ目のグラフは基準価格と、分配金を再投資しない場合のドローダウン(%)のグラフです。
青い折れ線が基準価額です。
2009年12月の決算日である10日の基準価額は6,245円。そこから徐々に切り下げてきて、2019年12月の決算日である10日の基準価額は2,976円です。
ドローダウンは、2011年の8月に9.77%という最も悪い数値を出しています。
これは、2011年の7月の基準価額5,461円から、8月10日の基準価額4,544円への急落によって生じています。
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分配金を含めると120万円が、150万円以上に
基準価格だけを見ると、非常に成績が悪そうですが分配金との合計を見ていくと全然違った景色が見えてきます。それが次のグラフです。
青のまっすぐな右上がりのグラフが元金です。毎月10,000円ずつ積み立てているので、まっすぐ右上りの直線になります。
緑色の累積分配金と茶色の投信残高を足した棒グラフが、資産の推移を表しています。
青の棒グラフに対して、茶色の投信残高だけで見るとかなりマイナスになっていますが、緑の累積分配金を上乗せすると十分プラスになっています。
10年間積み立てることによって、投信残高と累積分配金の合計は1,548,090円で、1,200,000円に対して338,000円ほどの利益が出ています。
年率に換算すると約5.6%です。
高分配投資信託は、分配金は再投資しないほうが良い
そして3つ目のグラフは、再投資した場合と再投資しなかった場合の比較です。
米国株などの場合は配当金を再投資したほうが圧倒的にパフォーマンスが良くなることが多いのですが、このピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)のように基準価格がだんだん下がってくるような場合には、再投資なしの方が良い結果になるということがグラフからわかります。
2014年の後半あたりは再投資ありの方がちょっとパフォーマンスが良くなっているのですが、この場所を1つ目のグラフで基準価格を確認してみると、一旦4,000円近くまで下がった基準価格が5,000円あるいは6,000円近くまで回復して戻ってきているということがわかります。
いずれ右肩あがりに戻るような投資商品であれば(そんなことは誰にもわからないですが)、再投資するっていうのは非常に有効ですが、分配金の高い投資信託は基準価格が上昇することが期待できないので、受け取った分配金は再投資しない方がどうやら良さそうです。
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