日本株アルファ・カルテットのリターンを検証

SBI証券でも楽天証券でも、投資信託ランキングのトップ3にランキングされている、大和住銀投信投資顧問の「日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) 」を検証してみました。

現在の税引き前分配金が月300円なので、基準価額1万円で計算しても年36パーセントの分配金が得られるファンドのようですが・・・。

まだ販売開始から1年ほどしか経っていないので、検証は以下の2つのパターンのシミュレーションです。

1.2014年7月4日付けで購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターン
2.2014年7月4日から、毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合
3.2014年7月4日から、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合
(いずれも、いったん買い付けた投資信託はそのまま売却せずに持ちつづけている場合です)

スポンサーリンク

1.2014年7月4日付けで購入し、1年間分配金を受け取った場合のトータルリターン

基準価額 前月比 分配金 普通分配金 元本払戻金 個別元本
20140704 10436 10436
20140804 10241 -195 300 105 195 10241
20140904 10302 61 300 300 0 10241
20141006 9475 -827 300 0 300 9941
20141104 9861 386 300 220 80 9861
20141204 10171 310 300 300 0 9861
20150105 9493 -678 300 0 300 9561
20150204 8983 -510 300 0 300 9261
20150304 8807 -176 300 0 300 8961
20150406 8163 -644 300 0 300 8661
20150507 8435 272 300 74 226 8435
20150604 8650 215 300 300 0 8435
20150706 8331 -319 300 196 104 8331

基準価額の差は 8331 - 10436 = -2105 円。
これに全分配金 3600 を加算すると 1495 円。

たしかに分配金は出ているけれども、どんどん基準価額が下がっています。
特別分配金が58パーセントなので、分配金のうちの半分以上が元返しという状態です。それでも

運用利回りは 1495 ÷ 10436 ÷1年×100% = 14.3 %/年

あるので、この1年のインデックスファンドなどと比べてこの結果をどうとらえるか・・・。

2.2014年7月4日から、毎月決算日(分配落ち日)にドルコスト法で1万円ずつ積み立てた場合

購入額 累積購入額 手数料引後 口数 累積口数 分配金
20140704 10000 10000 9686 9281 9281
20140804 10000 20000 9686 9458 18740 278
20140904 10000 30000 9686 9402 28142 562
20141006 10000 40000 9686 10223 38365 844
20141104 10000 50000 9686 9823 48188 1151
20141204 10000 60000 9686 9523 57711 1446
20150105 10000 70000 9686 10203 67914 1731
20150204 10000 80000 9686 10783 78697 2037
20150304 10000 90000 9686 10998 89695 2361
20150406 10000 100000 9686 11866 101561 2691
20150507 10000 110000 9686 11483 113045 3047
20150604 10000 120000 9686 11198 124242 3391
20150706 10000 130000 9686 11627 135869 3727

1年間毎月1万円ずつ積み立てると、総購入額は120,000円。

買付手数料を3.24パーセントとすると、2015年7月6日現在の投資信託の評価額が103,506円。この間に受け取った分配金の合計が23,267円なので、平均して半年保有しているとして年換算運用利回りは、11.3パーセントとなりました。

分配金を受け取らずに再投資すると、ファンドの評価額が121,750円となり、年換算運用利回りは
2.9パーセントとなりました(随分悪化するなぁ)。

3.2014年7月4日から、毎月決算日のうち、初回購入分の分配金がすべて特別分配金になるときだけ1万円ずつ積み立てた場合

購入額 累積購入 手数料引後 口数 累積口数 分配金 保有期間 保有期間2
20140704 10000 10000 9686 9281 9281 1.00 1.00
20140804 0 10000 0 0 9281 278 0.92
20140904 0 10000 0 0 9281 278 0.83
20141006 10000 20000 9686 10223 19504 278 0.75 0.75
20141104 0 20000 0 0 19504 585 0.67
20141204 0 20000 0 0 19504 585 0.58
20150105 10000 30000 9686 10203 29708 585 0.50 0.50
20150204 10000 40000 9686 10783 40491 891 0.42 0.42
20150304 10000 50000 9686 10998 51489 1215 0.33 0.33
20150406 10000 60000 9686 11866 63355 1545 0.25 0.25
20150507 0 60000 0 0 63355 1901 0.17
20150604 0 60000 0 0 63355 1901 0.08
20150706 0 60000 0 0 63355 1901 0.00

この1年特別分配になることが多く2回に1回の割合で購入することになり、総購入額は60,000円。それに対し2015年7月6日時点の基準価額をもとにしたファンドの評価額は52,781円、分配金は全部で11,943円。

平均保有期間が0.54年なので、年換算運用利回りは14.5パーセントとなりました。

まさしく300円の分配金の力

これくらいのパフォーマンスのファンドは珍しくなく、まだ1年しかたっていないにも関わらず人気なのは、やはり月300円の分配金の力というしかないかなぁ。

2019年4月の償還のときに基準価額がいったいいくらになっているのか心配になったりもしますが、楽天でもSBIでも買付手数料無料なので、分配金の半分以上は元本が戻ってきているだけの現状でも分配金がほしいという方には良いかもしれないですが、個人的には素通りしたい投資信託です。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
投資信託
スポンサーリンク

コメント